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『源氏物語』って長くて難しそうだけど、どんなお話?
ここでは、わかりやすく各帖にわけてあらすじをご案内しています。
『源氏物語』は54帖から成り「御法」はその40帖目のお話です。
「御法」の登場人物
源氏、紫の上、明石の中宮、花散里、明石の御方、夕霧
「御法」のあらすじ
紫の上の法華経千部供養
春、二条院では紫の上主催の法華経千部供養が催され、明石の中宮をはじめ花散里や明石の御方、他、大勢の貴顕が集いました。
死期を悟る紫の上は、皆にさりげなく別れの挨拶を交わし、これが最期と沢山のお経から法服に至るまで、見事に仕立てていたのです。
いつの間にこれ程準備してきたのかと、源氏は感心するばかりでした。
過去に何度も源氏に出家の意志を伝えながら、その望みは最後まで聞き入れられず、せめて後生の功徳のためにと、紫の上渾身の法要だったのです。
紫の上の死
暑さが厳しくなるにつれ、紫の上はいよいよ衰弱していきます。
お見舞いに明石の中宮が、二条院への異例の行啓ですが、紫の上にはもはや中宮の元へ参上する体力も残っていませんでした。
そして、最期は源氏と中宮に見まもられ、八月十四日未明静かに息を引き取りました。
落胆する源氏の側で、亡骸を見つめる夕霧は、無念で涙がとまりません。
偶然その美しい姿を見て以来、秘かに憧れ続けて来たのも虚しく、最後まで声を聞くことは叶いませんでした。
その悲しみを隠すように、源氏に代わって、葬儀などの采配を振るいます。
帝からも弔問があり、致仕の大臣からも妹葵の上(源氏の最初の正妻)が亡くなったのも、同じ秋のはじめ頃だったのによせて、弔いが寄せられました。
源氏は出家を決意しますが、発作的にと世間に思われないよう、少し時期を見るのでした。
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